〔2〕Duel Masters 列伝

Duel Masters 列伝
■アクト2:護りの角フィオナ



オレはエグゼドライブ。
〔2〕Duel Masters 列伝





誇り高き竜の血脈を受け継ぐドラゴノイドの戦士。
これはまだ文明間戦争が始まる前、オレが自慢の駿足を活かして飛脚をしていた頃の話さ…。



ある日、ブルレイザーの頼みで奇面ざくろの実を取りに、フィオナの森までひとっ走りしたんだ…。
どうやって海を越えたかって?

短い距離なら水面を走れるほどのオレの駿足をフル活用したってぇワケよ。

天気も良く、脚の方も絶好調。
海を越えたオレは、森の中に入り、風を切って颯爽と走った。
いやぁ、爽快だったねぇ。

森に入ってすぐに奇面ざくろを見つけ、木から3つもぎ取ってカゴに入れて、さぁ帰ろうか…ってときに、少し離れた木の根元でスノーフェアリーの女の子がうずくまってるのを見つけたんだ。

この頃は文明間の対立が無かったから、困ってるようなら助けてやろうと近づこうとしたんだが、そのスノーフェアリーは急に立ち上がると、オレに向かって冷気を吹きつけてきたッ。
アセッたオレは、自慢の脚を活かして避けに避けた。

ドッシーーーン!!!


大きな壁に正面衝突。
思わず見上げるオレ…。

ぶつかった相手は、…森の主 フ ィ オ ナ だったッ!
〔2〕Duel Masters 列伝





オレとぶつかったことなど意に介さないような大きな存在を感じたね。
そして、フィオナは、ゆっくりとスノーフェアリーに近づいて、テレパシーのようなもので語りかけた。
オレの心にもハッキリと伝わったね。

「汝、何故(なにゆえ)、我が森への客人を襲うか?」
…で、どうやらスノーフェアリーの仲間がドラゴノイド同士のケンカの流れ弾に当たって大ケガをしたらしいことが分かったワケよ。
その子から見りゃあ、オレたちドラゴノイドは、みんな同じような顔に見えるからな…。
で、フィオナは身震いし、空を見上げてこう続けた。

「我が分霊よ、我が小さき友の身体に宿りて生命を宿さん。」
「そして、汝の魂に安らぎあれ。」



…と。
するとスノーフェアリーはキラキラ輝く光の粒になって霧散した。

あとから青銅の鎧に聞いた話なんだが、「ドラゴノイドのケンカに巻き込まれたスノーフェアリーの姉弟の姉の幽霊が森を通るドラゴノイドを襲う」ってウワサがあったらしい。
そして、「弟の方は奇跡的に命をとりとめて元気になり、その頃からパタリと幽霊騒ぎも鎮まった」…と。
そういや、あの子、最期はオレに向かって微笑んだっけ…。
フィオナってヤツの器のデカさを感じたね。

(―襲撃者エグゼドライブの談話より抜粋―)

to be continued…



2010年05月25日 Posted byH∧L at 15:07 │Comments(0)

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